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何事においても大義名分は必要です。まずは、その「義」を掲げることから物事は始まる。今般、広島市議会において、各会派から選出された議員で構成された「政策立案検討会議」が、広島市の平和の推進に関する施策の、基本となる事項を総合的に定める「広島市平和の推進に関する条例(仮称)」の素案を公開しています。これを元に市民の意見を参考にしつつ、議員提案といった形で制定を目指すとのことです。

 

同案の「目的」として、第1条には「この条例は,平和の推進に関し,本市の責務並びに市議会及び市民の役割を明らかにするとともに,本市の施策の基本となる事項を定めることにより,平和の推進に関する施策を総合的かつ継続的に推進し,もってヒロシマの心である核兵器の廃絶と世界 恒久平和の実現に寄与することを目的とする」とあります。また、広島市は「平和の推進に関する施策を策定し、及び実施する責務を有し」、市民は「本市の平和の推進に関する施策に協力するとともに,平和の推進に関する活動を主体的に行うよう努めるものとする」と明確に謳われています。

 

個人的には、昭和24年に制定された『広島平和記念都市建設法』で示された平和哲学を踏襲した意義深い内容であると大いに評価しています。折しも核兵器禁止条約が発効されたばかりといった絶妙なタイミングでもあり、広島市がその立ち位置を改めて確認するといった意味においても重要な条例となるでしょう。是非とも広島市民の皆様には、積極的にパブリック・オピニオンを提出し、「政策立案検討会議」の試みをサポートすると同時に、独自のプランをどしどし提案して頂きたい(提出期間は今月15日まで。詳細は下記の市公式サイトをご覧下さい)。

 

云うまでもなくこの条例案には、具体的な施策は示されていません。また「目的」も、これまで幾度となく語られて来た「平和の推進」の範疇を超えるものではなく、未来を見据えた新たな「平和都市」としてのヴィジョンが提示されているわけでもありません。欲を云えば私が昨年10月1日に、この連載 (「これぞ広島市の生きる道 その②」) の中で提案した”広島スタンダード”のような斬新かつ新規性に富んだアイデアを盛り込んで頂きたかったところです。

 

しかしながら、これはあくまでも初めの一歩に過ぎません。広島市民には、75年前ではなく、50年前でもなく、10年前でもない。今、そして未来の広島市を俯瞰し、いかに「平和」の二文字を掲げて行くか。広島生まれでも育ちでもない私が云うのも何ですが、この条例を単なるお題目に終わらせないためにも、固定観念に囚われることなく自由自在に談論風発して頂きたいと願わずにはいられません。

 

こちらの画像をクリックすると広島市の公式ホームページにアクセス出来ます。

 

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