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あの日から76年。

我々は今日も、

被爆者を

看取る。

 

時代は移り変わり、

我々の記憶もまた

薄れゆく。

この世に、

永遠なものなど

何ひとつない。

 

八時十五分。

また、あの鐘が鳴り響く。

鳩が翔ぶ。弧を描く。

あの朝は、幻か。

 

いや、

足下では

キリキリと

骨が軋む。

 

滂沱の涙、

止めどなく流れる血潮

死臭を嗅ぎ、

慟哭に耳をそば立てる。

 

真っ青な空の下、

青々と繁る芝の上で、

死を想う。

 

黙祷。