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私の”広島のお母さん”で被爆者の小倉桂子さんが、有り難いことに拙著『平和の栖(すみか)〜広島から続く道の先に』を再読して下さり、「弓狩さんの文章は、とても綿密に取材されているだけにきっちりしているけれど、人物描写になると途端にタッチがヤクザっぽくなるのね()」との、お褒めの言葉(?)を頂きました。これまで一匹狼で生きて来ただけに、スクリーン上の渡世人にはどこか惹かれるようで、任侠映画はかなり観倒して来ました。

 

日本の映画界において、絶世の美女は何人かいらっしゃいますが、一、二を争うのは何と云っても藤純子さんでしょう(異論は一切受け付けません)。特に引退直前の『緋牡丹博徒』シリーズ(1968〜72年)で、これでもかと見せつけられた凄みのある美しさと云ったらもう、他の女優さんは霞んで消えてなくなります。ストーリーもお約束の勧善懲悪でわかりやすく (て、極道同士の果たし合いが”勧善”なのかどうかはさて置き)、相手役も鶴田浩二さんから健さん、文太さんと豪華絢爛っ♪

 

それにしてもこの頃の東映の煽り文句には勢いがあります。「代紋替りの刺青(がまん)を胸に」にはほとほとシビれました。「藤純子の新魅力を 叩きつけて 謳いあげる」ってもうね。どんだけ推しなのかと。でもって「男まさりの 小太刀が唸る 胸の緋牡丹 乱れ咲き」に至っては、座布団3枚でも4枚でも持ってけ泥棒状態です。そんな藤さんの魅力がてんこ盛りの『緋牡丹博徒』シリーズ予告編パッケージ(全8作)、目と心の保養のため、とくとご覧あれ。

 

さぁて、姐さん。次回のヘアカットでは、サクッと角刈り(またはパンチパーマ) & レイバンのサングラスで男を上げますかね(笑)。