イスラエル軍の空爆が続くパレスチナ自治区ガザ地区に住む10歳の少女が、涙を流しながら窮状を訴えています。こちらはイスラム原理主義組織「ハマス」に近いとされる英ロンドンに拠点を置くオンライン・ニュースチャンネル『ミドル・イースト・アイ』(Middle East Eye)が今月15日に放送した映像です。
ガザ地区に住むパレスチナ人のナディ・アブデル=タイフさん(Nadine Abdel-Taif)は、空爆によって8人の子どもと2人の女性が亡くなった自身が住むエリアの破壊された建物の前に立ち、パレスチナ人の子どもたちが置かれている絶望的な状況を切々と語っています。大人の罵り合いではなく、いたいけな少女の率直な言葉のひとつ、ひとつが心に突き刺さります。耳を塞ぐわけには行きません。これが現実です。今、この世界で実際に起こっている悲劇の実相なのです。
▼以下、私の訳文を添付しておきます。
気が動転しています。
私には何も出来ません…。
(倒壊した建物を振り返りながら)
これを見て下さい。
皆さんは私に何をしろと云うのですか?
直せって?
私はまだ10歳です。
私はもうこんなことには耐えられない。
私はただ、医者か何かになって人々を助けたいんです。
でも、出来ない、何も…。私はまだ10歳です。
私には、何をすればいいのかまったくわかりません。
怖い…。とても怖い…。でも、それでも構わないの。
私は、人々を助けられるのであれば何でもする。
でも、どうすればいいかがわからないんです。
私はまだ10歳です。10歳…。
こんな光景を目の当たりにして私は、
毎日泣いて暮らしています。
自問自答しています。
なぜ私たちはこんな運命に
会わなければならないのか?
何か悪いことでもしたのだろうか? と。
両親は、彼ら(イスラエル人)は私たち(パレスチナ人)を
憎んでいるからだと云います。私たちを嫌っている。
私たちがイスラム教徒だから。
でも、なぜイスラム教徒だと云うだけで、
このような酷い仕打ちを受けなければならないのでしょうか?
私の周りにいる子どもたちを見て下さい。
彼らは、ほんの子どもですよ。
なぜ彼らは この子たちに向かって
ミサイルを撃ち込み、殺すのですか?
おかしいでしょう?
フェアじゃない、フェアじゃありません。