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そろそろ、私が愛して止まないブラジル連邦共和国のサンバ(Samba)をご紹介して行かねばなりません。まずは、ほんの”さわり”。リオデジャネイロのカルナバルの様子をご覧下さい。

 

カルナバルは、キリスト教における復活祭の46日前の水曜日にあたる四旬節(レント)に開催されます。特にリオデジャネイロのカルナバル(謝肉祭)は世界最大級で、出場するダンサーは、な、な、何と約6万人! 世界中から150万人以上の観客が押し寄せます。私も、地球の反対側のリオデジャネイロのカルナバルにはこれまでプライベートで1回、取材で1回参加しました♪ 

 

ブラジルには、エスコーラ・ジ・サンバ(Escola de Samba)と称される地域密着型のコミュニティが幾つも存在します。直訳すれば「サンバ学校」ですが教育機関ではもちろんなく、サンバを軸とした地域の親睦団体です。リオデジャネイロのカルナバルともなれば各エスコーラから3,000〜5,000人の老若男女が繰り出します。厳密に云えば、サンボドロモ(Sambódromo)と呼ばれるメイン会場でのパレード(Desfile)をカルバナルと称します。

中でも、最も栄誉ある”役”は、ポルタ・バンデイラ(Porta Bandeira)と称されるエスコーラの旗を掲げて踊る女性。エスコーラの”顔”でもあるため、踊りはもちろんのこと演技力や品性、優雅さが求められ、多くの場合、映画女優がその大役を担います。

 

エスコーラは毎年、カルナバルを目指してオリジナルのテーマ(Enredo)と楽曲(Samba de Enredo)を創作し、アレゴリア(Alegoria)と称されるコンピューター制御された巨大な山車を製作(トップ・リーグのGrupo Especial では8台以上なければ減点対象となります)。皆で衣装も縫い上げ、週末になると稽古場に集まり練習を繰り返します(Ensaio)。そのため、こうした活動が地域社会の潤滑油ともなっています。カリオカ(リオっ子)は、この4日間のために1年間、どんなに辛くとも、哀しくとも、働いていると云われるほどです。

 

カルナバルでは毎年、楽曲、物語、全体構成、踊りなど10項目が厳密に審査され順位付けされます。古豪のエスコーラには、カルバナルに命を賭けている人々が五万といます。商業化されたパレードには批判の声も挙がっていますが、派手好きのカリオカはどこ吹く風。一世一代の見せ場であることに変わりありません。ところが来年のカルバナルは、新型コロナウイルスの影響で延期になったとか…。多くのカリオカが労働意欲を失い、経済の失速は避けられない!?!

 

とまぁ、七面倒くさい解説の続きは次回に譲るとして、何はともあれカルナバルの熱狂振りをとくとご堪能あれ♪(是非、大画面&大音響でご覧下さい!) VIVA! BRASIL!!