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フットボール(またの名をサッカー、カルチョ、フットボル、フッチボール etc…)がお好みです。私は、さほど古いサポーターではないとは云え、フットボール番組の草分けとして知られる東京12チャンネル(現・テレビ東京)の『三菱ダイヤモンド・サッカー』は観ていたので(〜1996年)、ぽっと出のファンというわけでもありません。

1993年のJリーグ開幕の際には、大半のマスメディアが興行的失敗を予測する中、スポーツ界のみならず財界取材も敢行し「必ず成功する! うまく行かない理由が見出せない」と、『ニューズウィーク日本版』で論陣を張ったこともあります。そんなこんなで当時は、フットボールの取材でも欧州から中南米に至るまで世界中を駆け回っていました。

 

   フットボールの何が好きかと問われれば、「おバカさんが多いから」と答えるしかありません。イングランドではフーリガン、ドイツではフーリゲン(Hooligan)、イタリアでウルトラス(Ultras)と称されるすこぶるつきの荒くれ者たちには大変お世話になりました。ブラジルでは、同行していたカメラマンがゴール脇でシャッターチャンスを待ち構えていたものの、客席からビール瓶や拳大の石が雨あられと飛んで来たため、這々の体でプレスサイトに逃げ帰ったことがありました。

日本では香川真司選手が大活躍したことで有名になったドイツ連邦共和国のブンデスリーガに属するボルシア・ドルトムント(Ballspielverein Borussia 09 e.V. Dortmund[)ですが、同国ではやんちゃ度ナンバーワンのクラブチームとして蔑まれ、いや怖れられています。同クラブのホームであるジグナル・イドゥナ・パルク(Signal Iduna Park)は収容人員数 83,000 を誇る同国でも最大級のスタジアムですが、訪れてみると札付きのフーリゲン御一行様専用エリアは、まさに監獄状態。鉄製の檻に囲まれ”シャバ”から完全に隔離されていました。

 

イタリア共和国のプロリーグ セリエA所属のUCサンプドリア(Unione Calcio Sampdoria)のウルトラス「サン・フルットゥオーゾ」のリーダーから直々に頂戴した貴重なオリジナル・キャップ♪ エンブレムの下にある ”Tito Cucchiaroni” は、アルゼンチン共和国代表で同クラブの左ウィンガーとして1959年から63年まで活躍したエルネスト・クチアローニ選手の愛称。

 

日本ではかつて、広島東洋カープや阪神タイガースの私設応援団がガラの悪さで鳴らしていましたが、フーリガンの無法振りと比べれば、まるでお子ちゃまのお遊びに映るほどです。そんなこんなで本日は、欧州のフットボール・ファンの熱狂振りをとくとご覧あれ。おうっと、こちらはFIFAワールドカップと謂えども各国代表の試合なので、フーリガンの巣窟であるプロクラブの破天荒振りには遠く及びませんが、”雰囲気”程度は伝わるでしょう。これぞフットボール、これぞ格闘技です♪

 

イングランドと云えば、フーリガンの発祥地。FIFAワールドカップ ロシア大会(2018年)のイングランド対コロンビア共和国戦(7月3日)。PK戦の末に、イングランドが勝利を収め準々決勝へと駒を進めた名勝負をイースト・ロンドンに設けられたパブリックビューイングで観戦するイングランド・サポーターたちの狂喜乱舞振り。緊張感が極度に高まると人は「頭を抱え」、「顔を覆い」、「爪を噛む」ことが良くわかります。

同じくロシア大会の準決勝(7月11日)。イングランドがクロアチア共和国に2-1で敗退する様子を、イングランドのノッティンガムとロンドンのハイドパーク、フラット・アイロン・スクウェア、クロアチアの首都ザグレブに設営されたパブリックビューイングからの四元中継でお楽しみ下さい。世界は、フットボールを中心に動いていることをまざまざと実感することが出来ます。