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今年も、

8月6日が巡って来ました。

今年も、

何人もの被爆者が

天に召されました。

 

8月6日は、

原子爆弾によって

尊い命を奪われた方々を偲び、

御霊を慰めるだけではなく、

77年もの長きにわたり

私たちが授かった

かけがえのない平和な日々に

感謝を捧げる日でもあります。

 

今年3月末時点で、

被爆者健康手帳を持つ方々の平均年齢は

84.53歳に達しました。

 

来年もまた、

非業の死を遂げた方々

そして被爆者の想いに

しっかと寄り添う8月6日は

巡って来るのでしょうか。

 

「私たちのような被爆者を

2度とこの地球上から

出してはならない。

じゃあ、どうするか。

核を無くしましょう」

李鐘根さんは、そう訴えました。

「平和、平和って言うだけじゃなくて、

具体的な行動を起こさんとね」

岡田恵美子さんは、そう仰いました。

「あなたたちが21世紀を

よりよい世界につなげていくのです。

あなたたちが平和を築き、

守ってくださらなきゃあ。

あの20数万の尊い命、その命を

あなたたちがしっかりと受け止めて、

自分の言葉で伝える人になってください」

佐伯敏子さんも、そう云い遺されました。

 

あなたは、言葉を持っていますか。

戦争の非道さ、醜さを説き、

平和の素晴らしさを伝える言葉を。

あなたの、心の奥底から溢れ出る

真実の言葉を。

 

広島の戦後は、

まだ終わっていません。

しかし、

やがて、終末は訪れます。

それが

新たな被爆地の

誕生であってはならない。

 

核兵器を看取る暁。

墓前で手を合わせ、

「聴いてくれとる。

今朝ね。

最後の核兵器が

廃棄されたんよ。

もう、ゆっくり休んでも

ええんよ」と

花を手向けられる8月6日を

迎えられるかどうか。

それはひとえに私たちが、

言霊を有しているか否かに

かかっています。

 

来年もまた8月6日は、

巡って来るのでしょうか。

この広島の地に。

 

合掌。

 

 

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